顎変形症(がくへんけいしょう)
顎が大きくズレて上下の顎の位置関係に異常をきたしている症状を、顎変形症(がくへんけいしょう)と言います。
一般的な不正咬合(不良な歯並びや噛み合わせ)は、歯の生える位置や傾きに問題があります。しかし、顎変形症は顎の骨そのものに不正咬合の原因が存在します。
よって、通常の歯を動かす矯正治療だけでは、噛み合わせの改善はできません。外科手術と矯正治療を併用しながら治療をする必要があります。
唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)
唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)は、唇や上顎(口蓋)に亀裂が現れる先天性の疾患です。発症する部位によって口蓋裂(こうがいれつ)・口唇裂(こうしんれつ)などとも言います。
現代においても、発症の原因は解明されておりません。ほとんどの唇顎口蓋裂が不正咬合を伴うとされており、口腔外科・耳鼻科・形成外科・矯正歯科等の連携によって、改善することができます。
ダウン症候群
歯科医院としての治療は、障がいがある方でも通常と同じ治療をします。しかし、患者様とのコミュニケーションがとれない事も決して少なくありません。
当院では、患者様やご家族とのコミュニケーションを大切にしながら、治療させて頂きます。
歯科的特徴
歯
- 永久歯の数が少ない
- 生え変わりが遅い
- 形の異常(矮小歯・円錐歯)
- 根っこが短い
顎
- 上顎の成長が悪く、口蓋が狭い
- 不正咬合(反対咬合・交叉咬合)が多い
以上のような特徴があります。
歯周病のリスク
ダウン症候群の方には、歯周病になりやすい歯科的特徴がたくさん存在します。
特に「指しゃぶり」などの習癖は不正咬合を招きやすく、それが歯周病の原因に繋がることも考えられます。
当院では、矯正治療だけではなく、予防歯科・歯周病治療にも力を入れています。
患者様のQOL(Quality Of Life:生活の質)、生き方の向上を目指して、サポートさせて頂きます。
筋ジストロジー
筋ジストロジーは、筋力の低下によって身体を動かすことが難しくなる疾患です。
- 呼吸
- 飲み込み(嚥下機能)
- 血液循環 など
様々な機能障害が出やすくなります。
歯科的特徴
運動機能の低下に加えて
- 歯列不正
- 開口障害 など
口腔ケアを困難にしてしまう状態になりやすいため、筋ジストロフィーを患っている方は、虫歯や歯周病が多いとされます。
ダウン症候群と同様に、患者様のQOL(Quality Of Life:生活の質)、生き方の向上を目指して、矯正治療以外の部分でもサポートさせて頂きます。
6本以上の先天性部分無菌症
生まれつき永久歯がない(永久歯胚の認められない)患者様の中で、「6本以上」と認められた場合「先天性部分無歯症:(6歯以上の先天性欠損)」という病名がつき、矯正歯科治療が保険適用となります。
先天性部分無菌症と診断を受けた方全員が、矯正治療が必要になるという訳ではありません。しかし、噛み合わせや見た目等の問題が生じている可能性が高いため、矯正治療やインプラント治療が推奨されることが多いです。
先天性部分無菌症による審美障害
- 空隙歯列(すきっ歯)
- 残りの歯への負担による歯周病・虫歯
- 咀嚼機能の低下
- 咀嚼機能の低下による消化器系の内臓障害
など、歯並び・噛み合わせの問題による口腔内の異常が、様々なトラブルに発展していきます。
まずは初回相談を
自分の歯並び・噛み合わせの状態は矯正治療ができるかどうか確認したい方は、当院の初回相談をご利用下さい。「保険適用となる症例か」「どのような矯正方法となるか」を、患者様の口腔環境に合わせてご提案させて頂きます。